2002年11月に島根県浜田市沖で発生した漁船火災事故で負傷し、島根県立中央病院(出雲市姫原4丁目)に搬送された韓国人男性の診療費について県病院局が28日、
未払いとなっている240万5700円の債権を放棄すると明らかにした。
本人との連絡が20年間とれていないため、今後も回収の見込みがないと判断した。県によると病院局ができた07年以降、1件当たりで最高の放棄額となる。

 事故は同11月13日午後、浜田市の浜田港北西約50キロの日本海で発生し、機関長の韓国人男性が顔や両手にやけどを負って、県立中央病院に搬送された。
同11月26日に退院したが、診療費のうち240万5700円分を支払わずに帰国し、本人や連帯保証人への連絡がつながらない状況となった。
国際郵便も住所不明で戻ってくるため、今後も行方を把握できないと見て放棄を決めた。

 このほか、96年度~2020年度に県立中央病院と県立こころの医療センター(出雲市下古志町)を受診した患者の診療費など215万3500円(9人、82件)の債権を放棄し、
1月11日付で専決処分。内訳は、債務者が存在しないものが76万7千円、自己破産で債務者が免責となったものが71万8100円、
時効や債務者の行方不明により回収の見込みがないものが60万4800円だった。

 いずれも県議会文教厚生委員会で示した。

山陰中央新報 2/28(火) 18:49配信
https://news.yahoo.co.jp/articles/37bca1ec26d61aad51986aec1fabb9429133091e