【3月17日 東方新報】平均標高が3000メートルを超える中国西部の青海省(Qinghai)で生態系の回復が進んでいる。豊かさを取り戻した自然を観光に活用することで、住民たちに利益をもたらしている。

 青海省の面積は日本の倍に近い約72万平方メートルの広さを誇り、草原、森林、湖沼から砂漠、高山、氷河まで多様な顔を持つ。人口はわずか500万人台。

チベット族やモンゴル族、漢族など多くの民族が暮らし、牧畜で生計を立てる人が多い。長江(揚子江、Yangtze River)、黄河(Yellow River)、瀾滄江(Lancang River、下流は東南アジアのメコン川)の水源地で、「中華の水塔」と呼ばれている。

《中略》

大峡谷で有名な玉樹チベット族自治州(Yusyu Tibetan Autonomous Prefecture)昂賽郷(Angsai)では、牧畜民の民家を訪れるなどの自然体験ツアーを実施。

観光案内の研修を受けた家庭が観光客を受け入れ、「おもてなし」に努めている。各家庭は平均3万7000元(約71万2409円)の増収となっている。

 経済成長が続く沿岸の都市と比べ、青海省は「遅れた地域」「何もない場所」というイメージもあった。
しかし最近は「豊かな自然はそれ自体が金銀同様の価値がある」という考えが広まっている。

中国ではコロナ禍のさなか、「密」を避けるキャンプがブームとなり、大自然を楽しむ観光が定着してきている。
青海省は「何もない」地域どころか、あらゆる自然が「何でもある」地域として、脚光を浴びようとしている。


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(c)東方新報/AFPBB News
2023年3月17日 8:00 
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