日本政府が今夏、福島第1原子力発電所の汚染水(日本政府の名称「処理水」)の海洋放流を開始する予定だ。
これを受け、日本漁民の反対の声が上がっている。

共同通信によると、北海道漁業協同組合連合会の阿部国雄会長は19日、東京経済産業省で西村康稔経済産業相と面談し、
「漁業関係者・国民の理解が得られない中で処理水の放流は絶対にしない」という内容が盛り込まれた要請書を伝えた。

阿部会長は要望書で汚染水を保管し続け、海洋放流以外の方法を検討するように政府に求めた。

また、汚染水の放流に強く反対する韓国と中国にホタテなどの水産物を多く輸出しているとし
「風評被害が発生しないよう北海道産水産物の安全性を国内外に広く周知してほしい」と話した。

西村経済産業相は原発の廃炉をするのに汚染水の放流は避けられないとし「安全性や風評対策に万全を期し進めていく」と述べた。

また「北海道は水産の代表地域とされるところであり、不安を払拭して漁業を継続していけるように全力で対応する」と述べた。

宮城県知事もこの日、西村経済産業相に「海洋放流以外の処理方法を引き続き検討してほしい」と述べた。

これに先立って、10日には福島県漁業協同組合連合会の野崎哲会長が西村経済産業相と面談し
「いささかも反対の立場に変わりない」と強調した。

日本政府と福島第1原発の運営会社である東京電力は2015年、
福島県漁業協同組合連合会に汚染水は関係者の理解なしには処分しないという内容が盛り込まれた文書を渡したことがある。

2023.06.20 07:00
https://japanese.joins.com/JArticle/305670

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https://www3.nhk.or.jp/lnews/k/sendai/20230619/6000023835.html