【香港時事】香港が英国から中国に返還されて1日で20年。強まる中国の政治的圧力に市民の不満が鬱積(うっせき)する中、同日付で女性初の政府トップとなる林鄭月娥行政長官は就任早々、社会の融和に向けて手腕が問われる。
 内政の課題は社会の安定回復だ。今年3月の長官選後、林鄭氏は「社会の分断は対話によって修復できる」と強調、選挙戦で生じた自らの支持基盤である親中派と対立候補を推した民主派との溝を埋めていく意向を示した。その後も新政府の閣僚に民主派の学者を起用するなど、歩み寄りのメッセージを送る。
 民主派も現時点では目立った批判を手控え、新たな関係構築を模索している。林鄭氏の前任の梁振英氏が中国との距離の近さを嫌われ、就任前から「退陣」を求められていたのとは対照的だ。
jiji.com
2017年06月30日14時52分
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