昭和の歌謡曲の住処が放送メディアを中心とした家電にあるとすれば
ラジオ、テレビの音の本質とはどういうものだろうか。
>>863において肯定的、>>862において否定的と両極端だ。

あまり自分でも考えなかったのが
オーディオメーカーとしての松下電器の立ち位置だ。
サン・トリ・パイのうちにも入らず
ソニーをリトマス試験紙に見立て、真似下電器と揶揄されるが
1960年代の中頃に小型ブックシェルフと共に
テクニクス・ブランドを立ち上げ
その後、ダイレクトドライブ・ターンテーブルSP-10など
独自技術も含め幅広く展開していた。

注目すべきは、パナソニック・ブランドとしての活動で
ゲンコツという異名をもつ20cmフルレンジスピーカーから始まり
同軸型2wayのPXシリーズは、安価な割にフラットな特性をもつことで
海外でも売れ行きの良かったものだ。
意外に忘れられがちなのが、小型真空管の信頼性で
今でも長寿命管として知られる。
国内でのナショナル製品があまりに日常的であったために
嗜好品としてのオーディオ製品と見なされなかったのが
今になって思うと残念な気がする。