自殺を図った当時中学1年の女子生徒(14)がいじめを訴えたにもかかわらず、学校側が「重大事態」と判断しなかった問題で、
県教委は8日、女子生徒の家族を中傷しているとも受け取れる不適切な電子メールの存在を認め、謝罪した。
10月26日付で、メールを送信した課長補佐を厳重注意したことも明らかにした。不適切なメールは、
いじめ問題を担当していた県教委の課長補佐が7月26日夜、市教委の職員に送信した。
一連の問題を巡って「(家族側から)また次の手が出てくると予想されます」などと記述していた。
8日、県庁で記者会見した県教委の義務教育課長によると、課長補佐は聞き取りに対し
「保護者側を中傷する意図はなく、誤解を与えるような表現であれば申し訳ない」と説明。
「次の手」という表現は「次の要望」という意味で使ったと釈明したという。課長は「表現が良くなかったこともあり、
適切であると思っていない。保護者に対して申し訳ないと思っている」と述べた。今後、家族側に直接謝罪することも検討しているとしている。
一連のいじめ問題を巡っては、5月に家族が第三者委員会による調査を要望したが、市教委が第三者委員会の委員の名前を伏せていることなどから開催には至っていない。
課長は記者会見で、委員の名前を家族側に開示するよう市教委に対して求めると明言した。
市教委から相談を受け続けてきたにもかかわらず、第三者委が開かれていないことについては「県教委の積極的な関わりが必要だった」と述べた。