実話より

○吉本せいの商才

奉公から帰り実家の米屋を手伝うせい。
米の販売をまかせた父親は売り上げが伸びたことに気づきました。
不思議に思った父親は店番のせいをこっそり観察します。
するとせいの親指が以上に太いことに気づきました。
実はせいは親指に包帯を巻き、軍手をはめていたのです。
米を売るときにその親指を升に入れて売っていました。
これが神業で客には全くわかりません。
そして注文の分量の米を入れたあと、「今日は父がいないのでこれはおまけでっせ」と二握り分とか余計に米を入れます。
しかしこれは親指で少なくしていた分なのでほんとは全く増えてはいないのです。
これを見た父親は息子がいたにも関わらずせいに婿をとってせいに継がせることを決意します。