デュフォーって時計師として40年以上の活動期間でたった3作品しか出してないんだよ。
しかもシンプリシティは仕上げや部品造形の美しさはともかく、構造的には何の変哲も無いありふれた手巻きスモセコムーブで
技術的には何の目新しさも付加価値も無い。
そんな時計にオークションで1億円の値がつくほどの名声をその前の2作品がもたらしているという事になる。
実際、デュフォーが時計師の頂点(独立時計師の中の独立時計師)とみなされるようになったのは、
グランプチソヌリとデュアリティが高く評価されたから。

つまり今で言うとGPHGでグランプリ級と認められる複雑系の時計をたった2作品出すだけで
時計の世界のヒエラルキーの頂点に君臨出来るし、その後は仕上げとつくりさえ極上にすればシンプルな手巻き3針ですら
名声の下に高額で売る事が出来るという事でもある。
これはセイコーとしても参考になる事だろう。