英フィナンシャルタイムズ紙(FT)は19日、米国で製造された江沢民中国主席のボーイング767専用機から
27個の盗聴装置が発見されたと、北京発で報じた。

盗聴装置は江主席が使用するベットやトイレなどで発見され、衛星で調整する最先端製品だったと、同紙は伝えた。

激怒した江主席は徹底した調査を指示したことが伝えられ、来月21日に予定されているブッシュ米大統領の中国訪問を控え、両国関係への影響に関心が集まっている。

中国の官僚によると、専用機は米ボーイング社が2000年6月にシアトル工場で製造された後、デルタ航空社に販売されたもので、中国政府はデルタから1億2000万ドルで飛行機を購入、
その後、米テキサス州にあるディーハワードエアークラフトメンテナンスなど4社が中国軍の監視を受けながら内装工事を行ったという。

FT紙は、専用機を中国に引き渡した直後の昨年9月、中国で試験飛行を行ったが、この際、異常な電子音が感知され、機内を調べる過程で盗聴装置が発見されたと伝えた。

中国政府の関係者は、内装工事を行う際に米情報機関が盗聴装置を装着したものとみていると、ワシントンポスト紙が19日報じた。これに対し米中央情報局(CIA)、
国務省、ホワイトハウスなどは公式論評を拒否した。