それはまた、今度はちょっと定義を狭くとりすぎた質問かとw
フィギュラティブな彫刻に限定するとしても、人体はいっさいつくらない作家もわりにいるから。
人間以外の生き物や静物を専門のモチーフにしてる彫刻家もそんな珍しくないのね。
むしろ彫刻をあんまり見なれてない人にはそっちのほうがおもしろく楽しめると思うんで、
近所の美術館とかで総合的な彫刻展やってれば見物に行ってみるといいよ。

簡単に言うと、彫刻って言うのは現実空間にしめるボリュームや形体によって生み出される空間、
といった立体作品固有の造形言語を用いてなにかを行う作品を指す言葉なわけね。
それとあまり関係のない立体作品はとりあえずスカルプチュアではないのよ。
そういうスカルプチュアの概念をはみ出す立体作品は、便宜的に、オブジェ、インスタレーション、
エンバァイラメント、と言った別の言葉で呼んでるの。
今んとこ彫刻はそんな厳密に論じてる人が少ないから、区分けはゆるいし最近のカプーアみたいな
スカルプチュアとインスタレーション両方の性格を備えてる巨大作品みたいなのもよくあるけどね。

土屋仁応
http://www.yoshimasa-tsuchiya.net/works2008.html
舟越桂
http://www.show-p.com/funakoshi/
せんとくんの籔内佐斗司
http://www.uwamuki.com/j/indexJ.html


最近、こういうフィギュアや人形の要素をとりこんだ彩色木彫やる人が多いんで、どこが違うんだと
言う意見もあるかと思うけど、このへんは彩色剥いだとしても充分彫刻作品で通る性質持った立体へ
彩色をほどこしてるわけで、作品を支えてる本質が彫刻固有の表現である点が違うと言うことね。