彫刻は専門じゃないけど、それくらいなら答えられるんで、とりあえず。

木彫や石彫りで中空につくることはあまりないので、たぶんブロンズ鋳像、あるいはテラコッタなど
焼成した陶彫のことを言っているのだと思いますが、まずブロンズ鋳像の原型は骨組の木などを
入れる他は等身大の人体でも芯まで粘土でつくります。
その原型に石膏をかけて型を取り粘土を抜き、それともうひとまわり小さな型を大まかにつくり、
ふたつの間へブロンズを流しいれて中空に鋳ているわけで、最初に中へ型を入れて中空に
つくっているわけではありません。
原型をつくった水粘土はただ粘土に水を加えただけですから、そのままでは保存ができませんので
型を取ったら崩します。何度でも再生して使えるものですから別に無駄にはなりません。
石膏像なども、ブロンズの代わりに型に石膏を流しこんで中空につくっているわけで原理は同じです。

陶彫は、規模の大きなものはどうしているのか知りませんが、頭像程度の大きさでしたら、基本的に
普通の陶磁器と同様の方法でつくります。こちらも別に中へ型はいれません。
方法はいくつかあるので陶芸のサイトでも見て確認してください。
ただ陶彫は焼成を前提にしているものなので焼成しない粘土像は問題外のため、陶芸の方法で
つくってうまく保存できるとは限りません。

他に乾漆や張り子のような作り方もありますが、あれは簡単に説明すると水粘土などでおおまかな
形をつくったあと、硬化して形を保てるものを沁みこませた布や紙を張り重ねて固まった後で中の
水粘土などを抜いて中空にしています。ブロンズ鋳像のほうの原型からとった型にあたるものを
いろいろ細工して作品化する方法だと考えればいいです。

彫刻を中空につくる方法はだいたいこの三つですね。
他にも方法があるかもしれませんが、それは彫刻が専門の人におまかせします。