フローレス島はいわゆるワラセア(ウォーラセア)に入っている地域で
東洋区とオーストラリア区の生物地理区分の移行帯とされがちだ

東洋区の鳥は美しいものも多いのだが特産の科がいないw
鳥の移動力の前には東洋区そのものが旧北区とオーストラリア区の移行帯みたいなもんだ

フローレス島はサルはいるが肉食哺乳類でまもとなものがいない
木に登れる大型肉食動物がいない事になるから、猛禽が巨大化できるニッチが出来ている訳だ
ただし小スンダ列島は乾燥していて、山岳地で数百m以上、かつ北斜面以外には熱帯雨林は存在せず
これでは猛禽が巨大化するとしても限られてしまう
だからせいぜい、日本のクマタカ程度に収まったか

コモドオオトカゲ、ハゲコウの一種で体長1.6mオーバーの大型種の絶滅種などが大きい種類で知られるが
一方でゾウはステゴドンの仲間で体高1.5mの小型の絶滅種がいて、何よりホビットとして知られるフローレス原人の
話もある
哺乳類は小さくなるの?と思ったら、ネズミは大きいらしいなw

ただしフローレスクマタカはフローレス島とかコモド島とかよりもう少し西のロンボク島やスンバワ島にもいるが
ここまで分布を広げたら普通の島なんじゃないの?と思われがちだが、

フローレスクマタカの分布域って世界最長のクワガタであるギラファノコギリクワガタのケイスケイという亜種とほぼ重なるんだよなあ
ギラファノコギリクワガタは他の大型クワガタより気候変化にやや強く、大型クワガタのひしめくスマトラ島などでは
むしろ大きくなれずに挙句は標高100mくらいの低山地で最大クラスになり切れないクワガタとして生息する始末なのだが
小スンダ列島ではライバルの無い状態で巨大化し、12p以上に達する

もう1つ、ここはヒメカブトという基本的には日本のカブトムシより小さいカブトムシに近縁の
フローレンシスヒメカブトという種類もいて、これも85mm以上もあって日本のカブトムシの最大クラスに僅か数mm劣るものの
ほぼ匹敵する
ただしフローレンシスヒメカブトに関しては小スンダ列島のもっと東にも生息し、乾燥している所では小さく、
うまく多湿環境(プラスで山地などやや涼しい環境)に嵌ると大きくなる