<鶴見緑地の餌付けの現場を見て>
実際に餌付けとヤラセの現場を目の当たりにし、その実態を知って私の認識は変わって
いきました。
 まず、最初に違和感と憤りを感じたのは大阪市の鶴見緑地で見たカワセミです。その公園では池に
ヤラセの止まり木を立て、その根元にザルを設置、ザルの中に小魚を泳がせてカワセミを餌付けし、
止まり木からザルに飛び込むところを撮影していました。現場には、知人に誘われて行ったのですが、
そこには嘴の折れた雄のカワセミがいました。非常に痛々しい姿でした。嘴が欠けていても一生懸命
に餌を採ろうとする姿は、見ていて本当に哀れになりました。このヤラセのザルが、嘴の欠けた直接
の原因という証拠はありませんが、何らかの影響を与えていることは、想像できます。
 そんな嘴の折れたカワセミが一生懸命ホバリングする姿を、嬉々として撮影する人々を見ていると
私は、非常に不愉快な気持ちになりました。その後、二度とこの公園は訪れていませんが、他にも
嘴の折れたり欠けたりした個体が確認されているそうで、そういう不自然な状況は偶然とは思えず、
あのヤラセザルに原因があることは状況証拠から間違いないでしょう。このような行為に対して
勇気を出して注意をした心ある人もいるそうですが、決まってそのような行為をするカメラマンは
『(嘴が折れた)証拠があるのか』『お前の公園か』などと、開き直ったような反論をし撮影を
止めないそうです。どこかの国の良い歳した大人やしつけの悪い少年のように逆ギレというやつです。
それを黙認している公園事務所も問題があります。