https://news.yahoo.co.jp/articles/b5fb524be147feaffea40afb69b8f0a2e263997b?page=2

――今回、西川監督はなぜ長澤さんに吉澤役をオファーしたんですか? 
 西川 ずっと、他の監督の作品にご出演なさっているのを拝見しながら、「いろんなものを怖がらずに
引き受けられている方だな」と思っていました。これだけ容姿端麗な女優さんですから、見た目の美しさ
を生かした役や、善人役のオファーの方が多いと思うんですが、いくつかの作品は、そうじゃなかったり
する。食わず嫌いせず、ご本人が面白いと思ったものはお引き受けになっているんじゃないかと感じて
いて。吉澤の役は、原案小説には出てこないオリジナルなんです。

―ということは、当て書きをされたんですか? 
 西川 いえ、基本的に、私は当て書きはしないスタンスです。ただ今回は小説があって、主な登場人物
はすでに人物像が出来上がっていた。シナリオを書くときに、「でも主役ぐらいは誰かイメージした方が
映画固有のキャラクターに書きやすいなぁ」と思って。役所(広司)さんにお願いしようと決めて、三上だ
けは役所さんをイメージして書いたんですが、それ以外は、書き終えてからキャスティングすればいい
と、キャラクターに幅を持たせていました。ただ、刑務所とかヤクザの世界とか、女性が出てくるところ
が少ない話なので(笑)、ポイントポイントで、力強い役で女性を配置したいと思って。