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アフター・ヤン-After Yang-
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0068名無シネマ@上映中
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2022/11/04(金) 18:51:50.29ID:5hOrJuJs
AIロボットに残された家族の記憶。
その記憶の奥底への探求が、デジタルなデータをアナログなエモーションに変換していく。

建築美を映像化した「コロンバス」のコゴナダ監督が、今作ではアジア的様式美を写し込みます。
接ぎ木、お茶のようなアジア的思考を採り入れ、
坂本龍一、アスカ・マツミヤといった日本の才能を活かし、
漂うような、もののあわれ観を醸し出す。

そして、AIロボット(アンドロイド)による切ない感情は「ブレードランナー」にも通じます。
そのスタイリッシュな近未来像は、新たなSF映画の秀作と言えます。
それと、中国語を勉強しておいて良かったなと思える作品でもあります。
0069名無シネマ@上映中
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2022/11/05(土) 10:12:25.62ID:FZgbf2DC
「テクノ」と呼ばれる人間と同じ外見を持つアンドロイドが一般家庭に普及し、クローン技術が浸透、完全なる自動運転の乗り物が家族を運ぶ未来。

ヨーロッパ系の父ジェイクとアフリカ系の母カイラ、中国系で養女のミカとテクノのヤンの4人家族は穏やかで幸せそうな日々を過ごすがある日ヤンは機能を停止し動かなくなってしまう。

ヤンとの生活が戻ることを願う家族はヤンの修理を求め奔走するが、ヤンの修理は厳しくジェイクの元にはヤンのメモリーが手渡される。

ヤンには一日数秒の動画を撮影出来る機能が備わっており、メモリーにはヤンから見た家族と中古再生品であった彼の過去と愛情に似た感情が垣間見れる映像が残されていた。


被写体を正面に切り取る写真の様な撮り方や、左右対称非対称が美しい家、唐突に入る幸せを感じさせるダンス、メモリーを見る際の美しい銀河の星々に触れる様なUI/UX。

優しく穏やかで美しい映像世界に家族とは血の繋がりではなく時間の中にある温かい記憶だと教えてくれる素晴らしい作品。


大切な誰かを亡くした人は一度は亡くなった人から見た自分や家族がどう見えていたか、どう愛していてくれたか、そんな事に思いを馳せたことがあるだろう。

この作品を見ながら隣に居ない君を思い僕は涙を流さずにはいられなかった。


物語の終盤、ヤンの部屋だったであろう場所でミンが彼に対し中国語で語りかけるシーンがあるがそこだけ字幕が出ない様にしてありどの様な言葉を掛けたのかが気になった。
0070名無シネマ@上映中
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2022/11/05(土) 18:05:44.00ID:/4fP69FL
かたっぱしからA24を観てる者です。

何ともいえないやつ。
ゆっくりとしていて。。
何か劇的な事は起きず。。
でも深い。。
何となくいきなり終わる。。
そして謎の字幕が付かない中国語でのセリフ。
気になる。
なぜ字幕つけてくれないの?
モヤモヤさせないでくれ。

中国人の養女にミカ
ってゆうネーミングセンス。
なんで?

冒頭のダンスダンスエボルーションなバトル。
あのテンションは幻?

深く思うのは、
主人公の家に住みたい。
インテリアといい、
広さも申し分なく、
緑が豊か。
素敵な家。
素敵な家に住む家族(訳あり)の話。

突然子守のロボが壊れて、
ピンチに。
ロボに頼り過ぎてたと反省する母、
めいっちゃう子供、
何とか治そうとする父。
壊れたロボに貴重な価値があるとわかり。。
え?
金受け取ったのかな?
アンドロイドが恋?
余韻をたっぷり残してのエンドロール。
0072名無シネマ@上映中
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2022/11/06(日) 11:02:25.81ID:uDObDZ4j
随分前に観たんだけど、感じたことをうまくレビューできなくて、ずっと悩んでた。おもしろさを伝えたいんだけど、ストーリーを紐解いてもそこにおもしろさはなくて、書いては直し、書いては直しを繰り返してた。
 RRRやオールドボーイのレビューから先に書こうとも思ったが、アフター・ヤンをクリアにしないと先に進んではいけない気がして。
 満点はあり得ない!って人も多いと思うが、ぼくにとってはとても特別で、なくてはならぬ一本となったのでここは5.0で。

 男女4人があさっての方を向いたポスターからこの映画の世界観が窺える。ひとことでいうと、小津安二郎構文の近未来SF家族映画だ。強い推進力を持つストーリーテリングはないが、代わりに静謐な抒情をたたえている。A24らしい独特の風合いを持つとても美しい作品でぼくは好き。特別な一本になった。
 なんというか、家族の話でありながら、ここにいる人物たちはみんな孤独だ。孤立しててセンスいいよな。
 そういえば登場する部屋のしつらえやモダンリビングもセンスがいい。ガタカもエクス・マキナもそうだけど、インテリアでセンスが光ってる作品はだいたい当たり。

ブレードランナーのレプリカントもそうだったけど、アンドロイドたちは思い出が好きだ。記憶は孤独を癒し、つながりを実感できる心の拠り所となるからか、自身の存在の証としてとても重要なのだろう。でもそれはヒトも同じ。
 故障したヤンを修理しようとして、図らずも目にするヤンの記憶を通じて、ジェイクはヤンの心の内を知る。時代を越えたヤンの恋まで!
 
0073名無シネマ@上映中
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2022/11/06(日) 11:02:31.44ID:uDObDZ4j
かつて時間を共有した大事な女性と再会。彼女は故人のクローンだから別の個性なのかもしれない。けどヤンにとっては…
 ヤンの記憶の断片を見るごとに、自分が自分である理由や、帰属性、時間というもの、ひいては運命と呼べるものまで見えてくる。
 中国茶葉の専門店の売上げに苦しむジェイクがヤンとの対話を通じて、茶葉への想い、哲学を思い出すシーンが印象的だ。ああ、そうだった。内から湧いてくる勇気や覚悟みたいな感覚。
 養女のミカが遺伝的には親子ではない自分のアイデンティティに悩むシーンでは、ヤンが接ぎ木のメカニズムでミカの不安を払拭するのだが、こういう不確かな悩みに対し、引用とロジックで不安を解消を図る。ヤンの的確な優しさに涙腺が緩む。
 アイデンティティの拠り所となるのは、人種や遺伝子ではなくて記憶なのではないか
 自分は何者なのか…よくあるSF的命題だが、その言葉を使うことなく、印象的なイメージを通してそっとささやきかけてくるような、そうした心根のやさしさとセンスとの良さ。気がつくと隣に寄り添われている感じがしてとても心地よいのだ。
 ヤンの記憶を巡る心の情景は観る者の記憶を巧みに刺激し、奇妙な共感を呼び起こしていく。その刺激は登場人物だけでなく、観客にも及ぶ。ぼくなどは春に亡くした父の魂の行き着く先をふと思ってみたりして、この映画のポテンシャルというか薬効みたいなものに驚いた。
0074名無シネマ@上映中
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2022/11/06(日) 16:17:45.76ID:qQtw7G2v
とても静かで上品なブレードランナーみたいな作品。
降り続く酸性雨もならず者のレプリカントもここには出てこないが、人間と人間に良く似た人工物との境界が曖昧になり人間の明確な輪郭が失われた未来で、人間に良く似た人工物が残した痕跡をたどっていくという意味でブレードランナーと似た構造を持つ作品です。

痕跡をたどる過程で浮かび上がるのは「記憶と再生」
泣けるSFの王道じゃないか!
主観的に見れば人生とは脳内の記憶のことである。でもその記憶は日記や画像や動画といった外部の再生機能によって補強も矯正も、さらに上書きもされていく。
記憶とは儚いものなのだ。

しかしこの映画は記憶の儚さだけで終わらせず、人生は他者との繋がりでもあるし、書き換えられていく記憶を怖れてはならないという前向きなテーマを示唆しているようです。

というわけで丁寧に創られた良い映画なんですが、個人的には審美的な美しい映像に映画的な躍動感を感じなかったし、いかにも「良質な作品」といった佇まいがなんだかちょっとイヤだ😁
0075名無シネマ@上映中
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2022/11/08(火) 15:00:52.15ID:VZ9r4uqw
観る前から私これ好きだろうなとは思ってたけどここまで私得だとは思わなかった。。

コゴナダ監督の画が本当に好き、小津安二郎強化オタクっていうのは周知の事実だとして、これはジョナスメカスのバイブスも感じる、そしてまさかの岩井俊二...

「テクノが人間になりたいと思うかどうか」は非常に人間らしい疑問で思い上がりもいいところだっていう指摘にハッとさせられたり
この世の中に存在している「人間」よりヤンの方がより理想的な「人間」だったり(でもそんなヤンも人間によって創り出されたに過ぎないんだよなあと思ったり)
夫婦の交わることのない「視線」はヤンが見ていたものによってさらに対照的に浮かび上がってきてしまったり
ひたすら心がぐずぐずしてしまった

とにかくヤンの記憶を辿るシーンが本当私の映画人生史上群を抜いて良体験だったが故に、もう一回映画館で観てもいいんじゃないの...私...ってなってしまっている...Aska matsumiyaと教授の音楽も最高に良くてサントラ鬼リピしてるっていう状況、こちらからは以上です
0076名無シネマ@上映中
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2022/11/08(火) 16:42:47.83ID:IP/hv1fV
平面的な映像の中でメモリーバブルのシーンだけ立体的。
ヤンというテクノが壊れて、一日数秒だけの動画を撮っていたのを見るという
分けのわからない設定。
未来なのにメインメモリがやたらと小さい印象。
変な映画で、自分には合わなかった。
グリーンナイトだっけ? あっちの方が面白そう。
0077名無シネマ@上映中
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2022/11/08(火) 16:45:05.51ID:600bdQCa
グリーンナイトは地味に良作の匂いプンプンするよな、公開規模小さいけど
0078名無シネマ@上映中
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2022/11/08(火) 22:52:32.00ID:xBOiKO6+
小さい印象はなかったな
一つ一つが宇宙みたいで
二つ圧縮しないと解凍できない前々世の膨大さを感じた
0079名無シネマ@上映中
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2022/11/09(水) 22:07:27.02ID:i+7tnp1B
『コロンバス』のコゴナダ監督の最新作。今回はSF。

近未来のどこか。ジェイクとカイラは養女のミカのために中国文化を伝える人型ロボットのヤンを購入し、4人で慎ましく暮らしていた。しかし、ある日ヤンが故障して動かなくなってしまう。コアが壊れているので直せないと言われたものの、ヤンを兄のように慕っていたミカは消沈してしまいジェイクは途方に暮れる。そんな中、ヤンが毎日数秒間だけ映像を記録する機能が備わっていたことが判明し……。

『パターソン』みたいな作品だと感じた。静謐で温かい。一瞬一瞬を大切に閉じ込めていくようなきめ細やかさで、さまざまなテーマを丁寧に丁寧に扱っていく。

喪失、AIと人間、偏見、家族。ヨーロッパ系、アフリカ系、アジア系で構成された一家。一見して実の子どもではないとわかる彼らの醸し出す空気感。冒頭のダンスコンテストの妙味から、瞬時に静へと変化して流れていく静かな喪失の時間……中国系の養女のために購入した伝統文化を伝えるロボットのヤン。ミカにとっては実の兄と変わりがないほどに【人間】だったヤンだが、ジェイクがあちこちに修理に行くたびに、いやでもヤンが【機械】だと認識させられる。まるでスマホを修理に出したときのような説明が並び、そのたびに心がざわめくジェイク。

ヤンが記録していた映像は美しく温かく、それはどう考えても【心】でしかなかった。私としては、人間の感情だって脳の反応にすぎないのだろうから、何らかの電気反応によってロボットに感情が生まれたってまったく変ではないのでは?と昔から思っていたりする。
0080名無シネマ@上映中
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2022/11/09(水) 22:07:39.60ID:i+7tnp1B
話は変わるのだが、以前知人とウミガメについて少し言い争いになったことがある。「ウミガメが産卵で泣くのは生理現象であって、悲しかったり辛かったりするわけではないらしい」と彼女は言ったのだが、ウミガメが涙を流すことが物理的な現象だったとして、そこに感情が介在しないなんてなぜ言えるのか?と私には疑問だった。だって、人間が涙を流すのも厳密にいえばなんらかの物理的な現象なわけでしょ?結局のところ、他者の身体の内部での反応などわからないのだ。それはロボットだって同じなのではないか。

ま、それはともかく……ヤンの記憶を見ながら、もし1日のうち数秒だけ録画できたらどうだろう?と私は想像した。息子が生まれてからは特に、「ああ、この瞬間を一生覚えておきたい」と感じることが多くなった。晴れた日に小さい息子を胸に乗せて昼寝をしているときとか、とても嬉しそうに息子が笑ったときとか、電車の中でまだ小さい息子がお年寄りに自分から席を譲ったときとか、何気ない瞬間を動画で記録出来たらどんなにいいかと何度も感じてきた。私にとって本作は、そんな日々のかけがえのなさを照らしてくれる映画だった。

ロボットであるヤンのことは機械だと割り切れないのに、クローン人間に対する差別意識を払拭できないジェイクの弱さとか、決して経済的にゆとりがあるわけではない中で懸命にがんばるけれど嚙み合わなかったりする夫婦の様子とか、ヤンを通して描かれる恋に通じる感情とか(失った家族が持っていた知らなかった一面という要素もある)、ヤンを失ったことによって心身に変調を来すけれど乗り越えようとするミカの姿とか、ヤンとカイラの間で交わされるきわめて本質的な会話とか、この映画には無駄なものが一切ない。伏線回収という意味ではなく、すべてが重層的に「世界」と「人間」を描写しているのだ。完璧な調和を示す美術もしかり。コゴナダ監督の次回作が今から楽しみで仕方がない。

あ、あとコリン・ファレルはお箸の持ち方が完璧です。
0082名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 00:29:06.73ID:2JUKinqx
監督の小津愛×地味SFの相性が思ったよりもよく、世界観をすごく楽しめた。特に、家族ダンスバトルのタイトルコールが最高。なんの説明もなしに車が自動運転になったり、ロボットの記憶を取り出せるのが、地味SF要素としてグッときた。あと技術で労働環境が改善されたり様々なことが出来るようになった結果、東洋思想、ブレンドのお茶、運動などを人々は皆楽しんでいるのかな、と思ったり。
前作「コロンバス」を見て思ったけど、主人公ら生活の「ゆとり」「余白」が今作も心地良くて好き。ゆったり自分のペースで、仕事や食事など日々の生活を楽しんでいる感じが、構図や編集のテンポから伝わってくるよう。色彩も穏やかで心地よかった。
正直、お話としては難解で理解できた気はしない。けど、大切な人がいなくなって残された人の感情が繊細に伝わってきたにはわかった。それが人間でもない、本来なら代替可能であるロボットに抱いている、というのも大切な人部分なんだろうなと思う。
0084名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 01:01:25.80ID:LrCAKeJU
粘着もクソもまだ日本では公開中だからな
むしろお前がなんでわざわざそんな事書き込みに来てるのかが不思議だわ
0086名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 01:34:42.49ID:mFup74HG
コピペとからどうでもいいけどこの作品でこんな長々と感想書けるのだけは凄いな
意識高い系に見せかけた内容スカスカムービーなのに
0087名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 10:05:52.82ID:IAs6zdVx
難しい映画の本質を考えるのはあまり得意じゃないけれど、切なくて綺麗な映画だったなと思います。

ヤンが録画していた映像がどれも印象的。
何気ない風景、家族との時間、悲しい出来事…

そういった日常の数秒を、大切に大切に記録していたヤンに胸を打たれ、私も何気ない日々の一瞬一瞬を大切に過ごしていきたいなぁ、なんて考えたり。
0088名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 16:53:22.00ID:OES5hy/y
派手な演出や音楽や台詞はほとんど使われていない。
「テクノ」のヤンから見た、彼が過ごした日々の出来事が静かに綴られる。
部屋の中で聞く雨の音、窓を開けるとそれがより鮮明になり植物や建物へと落ちていく音の違い。秋になり始め、木々の中で一本の木だけ赤く紅葉した景色など。
映像や視点ももちろんのこと、音の違いも丁寧に描いているので音響の良い映画館でぜひ見てほしい。
0089名無シネマ@上映中
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2022/11/12(土) 23:18:43.96ID:OES5hy/y
多分この監督の作品は初めて。

なんらかの事象を描写するときに、
4割ぐらいしか描かずにあとは視聴者の相続力に任せる、そんな作品。
なにか気になるけどどういうこと?っていう気持ちを常に抱えて観ることになるので、
合わない人はとっても合わない。

舞台は近未来だけど、
なんとなく今の生活からそんなに遠い未来ではない、でも現代人の生活とは違う。
こんなふうに生活してます、こんなふうに発展したツールがあります、ってはっきり描かないところがこの映画のテーマを結果的に絞ることになっていていいと思う。

結局人間を人間たらしめるものってなんだろう、
視聴後にそんな感想を抱けるならこの映画、きっと合ってると思う。
0090名無シネマ@上映中
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2022/11/13(日) 22:45:28.94ID:d9w/uqEl
前作『コロンバス』はあまりハマらなかったコゴナダ監督の新作。今回はこのキービジュアルでSFと聞いて期待。冒頭からダンスのとこまでで、あ、これは良さそうと思わせてくれた。映像も音楽も美術も衣装もすべてセンスがいい…。

アンドロイドものとしてかなりの傑作なのだけど、もはやアンドロイドがどうのという次元を超えてる。家族の物語。

誰にでも『アフター・ヤン』は起こり得る。近未来SFではなく普遍の物語。
0091名無シネマ@上映中
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2022/11/14(月) 16:39:10.07ID:P7NSuByt
まあ普遍でも不変でもなんでもいいけど、つまらないのは勘弁だわ。
0092(神奈川)[110.133.110.15]
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2022/11/14(月) 23:21:24.02ID:DcnJFWQG
誰もが賞賛するような映画ではないのかもしれない。だが、少なくとも僕にとっては素晴らしい作品だった。

とても静かな静かな「ブレードランナー」、とても優しい優しい「ガタカ」、もしかしたら最も近しいのはタルコフスキーの「鏡」、内容にふれずに形容するならそんな作品。
(監督が敬愛する小津作品に僕は残念ながら造詣が深くないので。)

SF作品でありながらそこを主軸にせずそのSF的要素を活かし、感情や感覚•記憶を極めて映画の根幹的な「イメージ」に落とし込むという点に注力しそれに成功している。
それは極めて現代的な郷愁の具現化、とでも言うべきかもしれない。

ヤンの記録から広がる各々のヤンとの記憶、そこに在る感情を伴う故の“曖昧さ”の表現。
対話の言葉の重ね方や響かせ方、アングル、切り替え方、全てにおいて観る者に過剰に意識させない心地よい不整合性とも言うべき演出、その巧みさは本当に素晴らしかった。

物語が特別斬新なわけでもなにもない。むしろ比較的使い古された古典的SFでありながらそれを逆手に取るようにここまで「イメージ」で人を惹きつけられる作品を今この時代に作り上げた監督と製作に関わった総ての人たちに拍手を送りたい。

映画の、映像表現の可能性をまだ感じさせてくれる作品に出逢えたことが僕は本当に嬉しくて仕方ない。
0093名無シネマ@上映中
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2022/11/15(火) 15:19:13.44ID:BsI8TdoR
アフリカの泥布で作った浴衣風な服をはじめ日本の着物、中国・清朝のマンダリンカラー、インド・パキスタンのクルタ、ミャンマーのロンジー、マレーシアのサロンなどをミックスさせた衣装デザインはインド系のArjun Bhasin

中国系アメリカ人のPhillip Limや韓国系ドイツ人のSiki Im、着物に影響を受けた服を作っているベルギー人デザイナーJan-Jan Van Esscheの服も使用

VRメガネに使用されたのはMYKITA
SF映画なのにテクノロジーを目立たせずシンプルでオーガニックな感じに見せたのが良かったよね

ところで、kino cinema立川の後ろの方の席では画面暗過ぎて最前で観るくらいで丁度いいのかそれとももう少し明るく観える映画館があればその方が良いのかもと思ってしまったのだけど他の映画館ではどうだったのだろう?
流石に目がツラ過ぎた
0094名無シネマ@上映中
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2022/11/15(火) 19:21:56.87ID:VacTwm+i
映像がほんとーーーに綺麗だった。
音楽も主張しすぎずストーリーを遜色なく彩っていてよき。
光と影の演出が神がかってて、穏やかすぎてリラックスできて眠くなっちゃった。
写真でも音楽でもなく、映像の良さが最大限活かされてるなあと思った。

アンドロイドやクローンが日常に溶け込んでる風景が自然で、私たちの世界もいずれこうなりそうだなあと思った。
人間になりたいという前提が人間の傲慢だというセリフが刺さった。

謎ダンスシーン何???笑

大きなヤマもオチもなくて、エンドロール後もこの家族の生活は続いていくんだなと思わせる映画。
ひとつの家族の一期間を覗いているような感覚になった。
大人たちが子供にかける声と言葉が穏やかなのがとても好き。
0095名無シネマ@上映中
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2022/11/15(火) 22:46:09.70ID:QaX/bX4L
好きな映画だった。
映像も音も全てがきれいだった。
アンビエントな感じ。

ストーリーは人間とAIの共存というこれからの未来に必ず訪れるシリアスな問題を題材にしていて色々考えさせられるんだけど。

観ている間は、きれいな世界に引き込まれてるうちに終わってしまった。

お茶とか写真など、どんなに技術が進んでもノスタルジーなものは残るんだなあと。
0096名無シネマ@上映中
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2022/11/16(水) 19:39:21.49ID:E8FWK6GA
中古で購入した人型ロボットが故障。すっかり家族となっていた彼のデータから見えてくる人々との関わり、過去、想い。ダンスバトルの映像を先に見たので風変わりなコメディかと思ったら、記憶を扱った、切なさをぎゅっと凝縮した映画だった。

「人と機械、どう違うのか」と思うのは、機械が人に近いと感じるからよりも、人が実は機械と近いと感じるから。電気信号的に反応し、過去の記憶は自分の眼から見えた断片をデータのように取り出して見ているだけ。取るに足らぬ記憶でも愛しく大事なのは不思議です。

ヤンの記憶の断片、詩のようだった。ところでお茶が日本風に見えました。


観た後で、なんだか頻繁に思い返してしまう映画になりました。
0097名無シネマ@上映中
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2022/11/17(木) 00:14:19.43ID:R9TOEHL+
冒頭のダンスバトルでめちゃくちゃ鷲掴みにされてんのに……喪失と記憶で家族をめぐる静かで熱い不思議な映画体験だったな。いっちばん最初のカットはカメラから始まるし、ヤンにメモライズされるのも映像だし、映画としては動きの少ない作品なのにこんなに“映像”の妙を感じるのすごいな〜。目やレンズから覗かれる眼差しがそのまま作品になっちゃってんだもん。初期プログラミングでは分からない関係性が作る個性って素敵ね。人間の記憶にも保存の取捨があって、再生/巻き戻しを脳内操作で思い出してるんだ…色んな境界線が溶けてた感じ好きだったな。

「毛虫の最期の姿を人は蝶と呼ぶ」ー老子
0098名無シネマ@上映中
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2022/11/17(木) 19:15:32.97ID:szqdiBlf
ヤンが鏡に映る自分を見つめている姿を、ヤン自身の視線の記憶を通じて眼差す手持ちショットが何度か登場する。いずれのヤンも無表情であるが、計算された画角やカメラの震えを介し、静かに混乱した内面性を伝えてくるためむしろ有弁。
巨大なスクリーンで見つめる「ホームムービー」は何故どれも魅力的に感じてしまうのか。
ヤンが静止する一日の中の数秒は、私たちの心が燃える瞬間と変わらない。
0099名無シネマ@上映中
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2022/11/17(木) 21:41:55.45ID:HKFbmjHm
サントラ良すぎてずっと聴いてる
もはや生活音
あの家に住みたい
0100名無シネマ@上映中
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2022/11/17(木) 22:25:34.88ID:BXXVPmuS0
わかるわ、音楽いいのよね、
0101名無シネマ@上映中
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2022/11/18(金) 19:30:42.22ID:GAe5BHtP
こういう映画好きな人いるよね。
全国で100人くらいかな。
0102名無シネマ@上映中
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2022/11/18(金) 19:31:29.26ID:qHEE8U6r0
もう少しいるだろw
つか日本人でこれ楽しめないって厳しくねえか
0103名無シネマ@上映中
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2022/11/23(水) 16:38:16.17ID:RLatiyVB
よかった
ヤン、鏡見ながら微笑んでたシーンがいくつかあって、笑顔の練習してるのか幸せだと感じて心から笑ってたのか…
どう解釈すべきかな
0104名無シネマ@上映中
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2022/11/24(木) 11:21:50.79ID:HZi+MXA2
ピークはオープニングのダンスバトルまでだった感
あとは尻窄み
しかしコリン・ファレルの作品選びって独特で面白い
0105名無シネマ@上映中
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2022/11/25(金) 14:15:28.09ID:PpskDOdm
何と静かで、優しさに包まれた映画なんだろう!

この静かな、微細な動きを見極めるためには、かなりの集中力が必要な作品だ。

正直、前半からのこの映画特有のベースになかなか乗れず、全てを掴めたかどうかは自信がないのだが、、

映画のチョイスって、無意識に、今の自分が求めているところに帰来するのかもしれない。

本作の前に観た、選んだ作品
「すずめの戸締まり」
「ファーザー」

この3作は全然違うテイストのもうだが、
僕の中では、

「過去との付き合い方」
「喪失と残したいもの」

という線で結びついているのかもしれない。

話題作が数多ある中で、なぜか強くこの映画に惹かれていた自分がいました。

完璧な人型のAIと共に生活している近未来ものだが、これはSFではない。

突然動かなくなったAIのヤン。
大切な家族の一員。

彼をもう一度、生き返そうとするが、、
0106名無シネマ@上映中
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2022/11/25(金) 14:15:42.07ID:PpskDOdm
彼の記憶を辿る旅

ヤンが記憶していたものは、
コンピュータのメモリーではない。

私たち人間が、持っている「大切な思いの歴史」なのである。

正直、映画を観た後よりも、数日経った今の方が、この作品の良さが分かってきたような気がする。

じわっ、じわっと広がっていて、ちょっと泣いちゃいそう。

ヤンの記憶を視覚的に表す場面が素晴らしい!

ひとつずつの記憶が大切なヒカリであり、
それが繋がり合い、成り立っているのだ、

小津を敬愛するココナダ監督。
小津映画を想起させる「エンプティショット」

何も映らないのではなく、敢えてその
余白に、私たちの記憶を置いていこう。

ラストの静かな生活の中の音も切なく、
哀しく、とこまでも優しい。
0108名無シネマ@上映中
垢版 |
2022/11/26(土) 03:16:09.75ID:GWXI1sJM
中国人養子にルーツの文化を教えるAI・ヤンの修理に奔走する父親の話。

ヤンは移民二世以降のアジア系アメリカ人のメタファーで、周りがアジア人の自分に期待する文化や歴史に対し、個人の記憶を持たない移民2世がアジア人らしさを獲得していく話だと思った.

本当の親は誰?と言われた子に果樹園で継木を見せ「この木は元々別々の2つの木だったけど今は一つの木.継木をして新しい品種を作る.両方の木どちらも大切で支え合ってる.君の家族も同じ」と言うシーンは育った環境とルーツが違う人間としてグッときた。

近未来的な建物も小道具も美しいけどこれみよがしじゃない撮影.抑制が効いた上品な脚本.悪意を持った人が出てこないのもSFに珍しくて良かった.
アメリカにおけるアジア人らしさ,AIが定義する人間性,クローンの地位と多角的に論じられる脚本で考察を沢山読みたい。

異人種の養子のルーツ(中国)文化継承が一つのテーマだが,中国人の女の子の名前はミカでコチュジャンを作り浴衣を着る.
視覚的には美しかったけど東アジア文化をブレンドした意味は測りかねた.
(監督は韓国生まれだから東アジアの文化の見分けがつかないわけじゃなく意図だと思う。
↑以下この点について見た人と話した内容。アメリカでは東アジアのそれぞれ違う文化を一緒くたにされる環境で”中国人”の自我を作る難しさ(とヤンの重要性)を際立てる演出かな?と。

Mitskiのリリィ・シュシュとUAのみずいろインストカバーが聞けてラッキー。
テンポはスローなので寝る人は寝る映画ではある。
0110名無シネマ@上映中
垢版 |
2022/11/26(土) 21:38:52.19ID:HPKL/8C9
物語は2つの軸で進む。1つはAI(時々クローン)の存在について人間目線で考える軸。AIが人間になりたがるってストーリーはよくあるけど、今作品ではそうじゃない。AIはAIとして、人間にできない時空の隔て方、記憶の仕方で生活をする。そして異なる存在としてAIと人間が共存することで、お互いを大切に思ったりお互いに感動したりする。何事も同じじゃないし、むしろバラバラでいいと思える。
もう1つは文化の軸。ヤンは中国人だったり、中国に歴史のあるお茶が出てきたり、文化を大切にしてる。粉末じゃなく茶葉から出すお茶は、時間の流れを目でも(映画内ではおそらく)味でも感じることができる。あと、お家に自然が沢山あって素敵だった。そういった部分で目で楽しませてもくれた。
0111名無シネマ@上映中
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2022/12/01(木) 14:23:27.31ID:OjKbRqc1
グリーンナイトも見てきたが、こっちと変わらぬつまらなさだった。
来週はMEMに期待。
0113名無シネマ@上映中
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2022/12/03(土) 04:49:27.46ID:eSUyvgne
ゴリゴリのSF要素がぱっと見今と変わらない日常の中にあるのがたまらなく好き。今作もまたそういう世界観で、その中で展開される“喪失と向き合う家族”という普遍的な物語は人間のそれとは少し違う味わいがあった。過去の記憶なんて自分でも明確に思い返せないのに、AIとはいえ(だからこそとも言う)鮮明な記憶を家族が見られてしまう、「人の死」とのはっきりとした違い。ヤンの切り取ったなんてことない日々が空気感ごと半永久的に残り、他者がそれを見られることは美しくもあり怖くもあった。ヤンの記憶を見たことで父親の心情が変わっていく様は、対AIならではとも言えるし、その一方で、ある人が亡くなりその人との「思い出」が時を経るごとに美化され故人に対しての感情が変化していく過程にもまた似ていると感じた。
深堀りされてない設定が多いとは個人的には思わなくて、詳細に語られてない部分は必要な余白な気がした。とはいえ理解しきれてない点も多分あるんだけど。
冒頭のファミリーダンスバトルに作り手の家族観がギュッとつまってるように勝手に思えたんだけど、どうなんだろう。

「終わりが始まり」というのに救われるときもあるけど、「終わりは無」というのもすごくわかる。むしろ終わって何も残らないと思うことで救われることの方が多いかもなとヤンと母親の対話を見ながら思った。
0114名無シネマ@上映中
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2022/12/04(日) 03:33:28.12ID:RAkdXDSh
コゴナダ監督は小津を敬愛してやまないそうだ。フライヤーには小津が“SF映画を作ったかのような味わい”との惹句が記されている。しかし、小津を全く味わってないわたしには、そのようなことは察することができない。むしろ、わたしにとっては「ブレード・ランナー」の影響を色濃く感じることとなった。コリン・ファレルが最初に訪れた場所は、ブレランで義眼を作ってる場所とそっくりだったし(その場にいた爺も同様)、何度も映し出されたトンネルもブレランの気配色濃く、メモリの再生はハリソン・フォードが写真を拡大していく場面と重なった。テクノもクローンも、レプリカントを想起させる。記憶についても、だ。ただ、ブレランでのレプリカントの苦悩は、今作ではニンゲンが抱えているように感じる。クローンである女性が、コリン・ファレルに対して「それっていかにもニンゲン的な発想ね」的な、ニンゲンを皮肉る発言をしていて、それにはハッとさせられた。カズオ・イシグロの「私を離さないで」のトーンも感じた。


中盤まで、わたしはこの世界に入っていけず。あまりにも作り込まれすぎているように感じて息苦しい。いかにもな音楽も狙いすぎというのか窮屈に感じる。茶葉は、グラスの中で優雅に舞っても、決して容器の外には飛び出せないような苦しさ。途中までわたしは反抗心を抱え、斜に構えて観賞してしまった。けど、母とヤンとの会話の場面で、わたしの心の壁は崩壊した。老子や毛虫→蝶や、「終わりは始まりに過ぎない」的な会話から。それは、今わたしにとって、いくつかのことが終わりに向かっているからだと思う。きわめて個人的にしみわたった。


ロイ・バッティの鳩は空に向かって羽ばたくけれど、今作の蝶は舞わない。Kには雪が降り注ぎそこにヴァンゲリス、今作では娘ミカにリリイ・シュシュのグライド♪
0115名無シネマ@上映中
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2022/12/05(月) 04:14:04.18ID:XxnkvhDG
映像と音の美しさに心が震えました。
わりに淡々と観ていたら無人の部屋に差し込む光が映った瞬間にブワッと感情が込み上げてきたりする不思議な感覚。
この家族の絆を表すシーンが、ヘンテコダンスバトルっていうセンスも好き。

中国と北欧のデザインをミックスしたような美術も大変素晴らしく、干された洗濯物すらも芸術品のようで陶酔にも似た気持ちで映画館を出る。

監督インタビューメモ
"キャストとスタッフの多様性について"
進歩的であると思っていても、自分でもよくわからない偏見を持っていることに気づくかもしれませんし、誰であろうとそれは常にチェックしなければならないものです。
クルーとしてそれをチェックすることは、多様性を尊重し、自分の選択に反映されるように決断することです。
0116名無シネマ@上映中
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2022/12/06(火) 04:37:45.40ID:FLTqaCUl
年間ベストどころかオールタイムベストに入れたいレベルの良作。
大好き。どタイプ。超好み。
こういう、おとなしい映画好きなんだよなあ。
受け取り方、味方は観る人によって違うような。
区別とか差別とか人種とか。
家族とか人間の想いとか。
未来のようで現代。
希望。
境界線が曖昧なものを描きたかったのかな。
めちゃくちゃ刺さったんだけど上手く感想が言えないのが悔しい。


そして家具や部屋のセンスが良過ぎる。むちゃくちゃおしゃん。
身を乗り出して観てたわ。
ハイテクな乗り物も、全貌を見せないとこが野暮ったくなくて素敵。

一瞬も見逃したくなくて、どの場面を切り取っても美しく、言葉にできない感情で思い出すと鼻の奥がツーンとする。
誰かと語り合うよりも、自分の中に静かにしまっておいて時々思い出したい。
0117名無シネマ@上映中
垢版 |
2022/12/11(日) 22:35:45.30ID:FmjABkZ+
ヤンと白人クローン女性がライブで
リリィ・シュシュの歌を聴いてるところで
黄色いTシャツに書いてある文字は
『Lily shoushou』かな?
0118名無シネマ@上映中
垢版 |
2022/12/13(火) 13:12:54.38ID:zsee84wx
なおコリン・ファレルはイニシェリン島でアカデミー賞候補に
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