僕自身「ダークナイト」で映画に目覚め、新しいヒーロー映画に没頭し、「インセプション」で複雑な構造の世界を圧倒的映像で魅了され、「インターステラー」で五次元を可視化した世界と「愛は時空を超える」のロマンに惚れ惚れした、正にノーラン教信者だったわけであります。

しかし、世界大戦を妙なタイムラグで構成した「ダンケルク」や、「テネット」でただただ観客を遠ざけるような不可解な構成にした彼の作品に、徐々に疑問と不信感を抱くようになりました。

恐らく彼の映画こそ最高だ!と感じていた若かりし頃から、沢山の映画を見て刺激を受け、「面白い映画とは」という指標ができたことによる差が、こうした疑問と不信感を生んだのだろうと自己分析したまでです。