今から40年近く前、高校の音楽部で合唱指揮を務める先輩とその後継を任されたオレとの間で、クナ/ミュンヘン・フィルの8番とシューリヒト/VPOの8番のLPをお互いに貸し借りして聴いたことがある。

クナのLPが刷り込み演奏だったオレは、シューリヒトの超快速演奏を初めて聴いて、スピーカーの前で思わず仰け反ってチビりそうになった。「これは一体何の冗談なんだ?」と。

同じ頃、先輩はクナの超微速前進演奏を初めて聴いて、ケツからクソをブリブリと豪快に放り出さんばかりの勢いで、仰け反りまくっていたのであった。