ヴェンツァーゴ感想です。
「交響曲第4番を初演したマイニンゲン宮廷管弦楽団と同規模のオケで演奏したら
どうなるかやってみた」上手いな。買いたくなっちゃう。
気に入らない点があっても、いや当時はこういう音だったからと言い訳できるし。
実際聴くと、狭いステージに楽団を詰め込んだような、ちょっと広がりがイマイチな感じ。
過去によくある「豪快な」演奏は全然期待できませんが、その代わり最初から最後まで
ブラームスの綺麗なメロディをとことん楽しめる演奏と思います。
全体的に音楽の隅々まで日当たり良好で、陰影(過剰な憂愁)の少ない演奏とも言えます。
セレナード1番:結構元気が良い。第1楽章の展開部が全然モタつかないで一気に聴ける。
セレナード2番:意外にモタモタした演奏。どうした?ヴァイオリンがいないと統率取れないのか。
第1番:開始前の気構え不要。毎日でも聞ける軽さ。第2楽章が美しい。
第2番:全集の白眉。重い第1楽章が、まるでセスナ機が空を舞うような演奏。
第3番:意外に2番(というか、2年前に作曲したピアノ協奏曲変ロ長調)に近く、陽光たっぷりの演奏。
   メンデルスゾーンに続くイタリア交響曲と言いたいほど。
第4番:軽さが裏目に。全体をまとめる引力のようなものが弱く、分解しそうな危うさが感じられる面も。
なかなか楽しいので買ってから2週間、ほぼ毎日聞いています。(変な表現ですみません。文才ないもので)