>>159
例えば機能(T, S, D)っていう考えは、当時は存在しなかった。キルンベルガーの著書を見ると、当時の考え方がよくわかる。現代の和音の捉え方とはやや違っているのは確か。

バッハにおける和音の扱い方は曲のスタイルによって全然違ってる。
対位法が全面に出た楽曲では、対位法的な目的のために非機能的な連結が大いにつかわれる。>>159が言うような感じの部分も多い。
一方で通奏低音の入る合奏曲ではかなりかっちりした進行が多いし、鍵盤の独奏曲には和音連結だけで出来てるようなものもよくある。

バッハは非和声音を最も多用する部類の作家で、偶成和音がしばしば非常に高度になることに注意。
バッハの魅力の一つが転調の豊かさで、しかもそれは専らカデンツによって実現されるので、バッハは非常に和声的な作家でもある。属七の権化みたいなもん。

ゴルトベルクはベースラインが定旋律なんであって、コード進行の変奏曲ではない。