21世紀の名曲名盤2、究極の決定盤100「レコード芸術」編、2003年10月1日発行
マーラー交響曲第六番イ短調《悲劇的》宇野 功芳先生の投票行動。
・ノイマン指揮チェコpo〈95〉3点
・レヴァイン指揮ロンドンso〈77〉2点、聴きやすい。美演。
・レーグナー指揮ベルリン放送so〈81〉1点。
昔の交響曲の名曲・名盤では、たった一組を選ぶならレヴァイン盤だ。
彼は曲の本質を素手でつかみ、思い切り生々しく聴く者の心にぶつけてくる。
共感と自身にあふれている。こう書いている。
ノイマン盤について。私だけのこの1枚
ノイマン指揮〈95〉[Cn]
ぼくは6番という曲が好きだし、ノイマンの演奏も大好きだ。他の誰よりも。
いつも練れて老朽な音作りをする彼だが、その特徴を少しも失わずに、
ここでは死の行進の意味深さといい、哀しい訴えかけといい、心の痛みの
表出といい、生々しい恐怖感といい、なによりも内容の表出がすばらしい。
しかもマーラー独特の鮮やかな色彩美の生かし方も最高、それをマイクが
見事に捉えきっている。チェコ・フィルもこれ以上は望み得ない。 宇野。

マーラーが前作「第五」の第四楽章を恋人アルマへのラヴ・レターとして
作曲したことは前に述べたが、「第六」の第一楽章にはアルマの主題が
顔を出す。このときはすでに結婚していた彼女への、痛切なまでの愛情を
吐露したテーマである。宇野 功芳先生の著作より。
このテーマの解説をしていなかったのでここで書き込みした。