N響は今や日本ナンバーワンどころか世界の十傑に入るという人が多い。たしかに
世界の代表的なオケと比べると指の回りや精緻さはそう変わらないところまで
来ているのではという気はするが、演奏のおもしろさを伝えるという点では、やはり
世界のオケとはやや差があるように思えたりする。(N響に限らず日本のオケは
いい時と官僚的なやる気のない演奏の差が大きい)ブロムも徳間やデッカで
売れないことで定評があった指揮者とは思えないなあと今回の演奏を聞いて感じた
サヴァリッシュが自伝(なぜか宗教系の出版社?)でN響を「大変な可能性を秘めた
オケだと思った、努力次第で世界の五本の指に入るのも夢ではない」と言っていたの
が思い出された。