>>900
読む気しないのは、やむを得ないと思う。
もともと日本人に、まったく歴史、地理、政治的前提環境が違うドイツのことを理解するのは難しいし、
その点からしたら、ドイツと日本なんて敗戦国という以外の共通項はないに等しい。
なにせヒトラーは反教養主義の権化とも言え、我がニッポン含め近代の政治指導者でそんな人他にいないし。
日本だと陸軍大学を中心とした閉鎖的タコ壺的人事組織環境の中で合目的的な視点をかなぐり捨てて組織防衛的行動に皆で走っただけだしねえ、まあ、今回のコロナ騒動でもなーんも変わってないことだけは十分わかったが。
スターリンがどうかと言われれば、あれが辺境グルジア出のボリシェビキでなく欧州中央の出ならタダの柄の悪い権力政治家止まりだったろうし。
何にしても、中々に我々の手には負えそうにない。
「フルトヴェングラーとトーマス・マン」巻末紹介の評伝は「フルトヴェングラー家の人々」以外全部読んだけど
結局著者の立場によりけりという分裂した読後感を総括するなどこちらの能力外だったし。

ただ、岩波新書黄版の「フルトヴェングラー」はそれでもお薦め。
丸山眞男以下著者のリベラルアーツ的教養の深さが圧倒的なのもあるけど
なにせ日本人が語っているから、我々と同じ土台からの視点を提供してくれている。