神奈川県立音楽堂での小菅優のピアノリサイタル、開演時刻を過ぎること7、8分たって
やっと登場。何かあったのかと心配したが、最初の曲で魂の雄叫びを感じるくらいの
素晴らしいフランクの曲の演奏だった。そのあとも色とりどりの曲を多彩な表現力で聴か
せて十分に楽しませてくれた。小菅優のピアノリサイタルは5度目でスケール感がどんどん
アップしているのは間違いない。後半のベートーヴェンピアノソナタ悲愴の2楽章途中で舞台
付近の高齢の2人が舞台にそって外に出て行った。曲が終わってからとか、もうちょっと目立た
ないようにとか考えられないものなのか。奏者もビックリしたのでは。最後のシューベルトの
さすらい人幻想曲、1年ちょっと前のピアノリサイタルでも聴いた。その時の方が演奏に重量感が
あって自分には好みだった。今日は軽やかさが感じられ、同じ奏者でも表現の仕方もいろいろで、
あとは聴く者の好みとなるのだろう。19日の東京オペラシティでも同じプログラムでやるようだ。
チケットはまだ余裕があったようだから興味ある方はぜひ。100%ととまでは人には好みがあるから
断言はできないが、たいてい人ならチケット代以上の満足感は得られるように思う。