カラヤンが終戦後、カーネギーホールで初のアメリカ公演の幕が開いた時、チケットはすべて完売なのに聴衆は二人、それも一人はヘラルド・トリビューンの記者であり、またもう一人もニューヨーク・タイムスの記者であった。彼のアメリカ初公演は、ナチスに協力をしたカラヤンに対してのナチと握手した(実際にカラヤンはヒトラーと何度も握手している)人間として在米ユダヤ人がチケットすべてを買い占めると云う復讐を為したのである。当然、カラヤンはたった二人の記者を相手に演奏を行った