アポヤンドの音、アルアイレの音と音質で区別していることが間違いです。
両者の違いは隣の弦に当てるか、空中に離弦するかという離弦後の動作の違いでしかありません。
どちらでも指の丸め具合、弦を押し込む方向と量、抜く時の方向で音質は多彩に変化させられます。
指の関節が延びて弦に垂直方向にタッチすればアタックのクリアな音を得やすいですし、
指を丸めて指板方向あるいはブリッジ方向に斜めに抜くと柔らかな音が得やすいので、
アポヤンドでもアルアイレのどちらでも出せる範囲はかなり重なります。
フラメンコのような指を立ててブリッジ寄りで強いスケールを弾くのはアポヤンドならではの範囲ですがレガートなメロディを浮き上がらせるようなアポヤンドであれば奏法としてはアルアイレでも同質な音は出せます。
単にアポヤンドの方が奏法として安定して楽に出せるだけです。
アルアイレでも表面版方向に深く弦を沈めて隣の弦に当てるのではなく、回転させるように表面版から指先を離すようにタッチすれば良いのです。但し、技術的には難しいです。
アポヤンドというと指を伸ばしてつっぱった弾き方しか出来ない人が多いですが、丸めた指のままアポヤンド出来るようになると0,1では無いということが分かってきます。