>>648  Yet empirical verification of this common wisdom has been scarce
— to our chagrin these past few years as lies in seven-league boots
outpace a hobbled truth on platforms seemingly bespoke for this lopsided race.
https://techcrunch.com/2018/03/08/false-news-spreads-faster-than-truth-online-thanks-to-human-nature/

いろいろ考えなおしてみた。この文章があくまでも現代の文章で、しかも
ニュースサイトの記事だということがわかったので、bespoke が自動詞の
過去形だと考えることには無理があるよね。もともと僕が OED にこれを
自動詞として紹介していると書いたけど、OED ではあくまでも自動詞としての
意味合いは古いものであり、現代ではまれであると書いている。

そのあたりを考えると、bespoke を形容詞だと考えた方がいいよね。
(bespoke が形容詞だということを示してくれた人には、感謝する。)
そのおかげで初めて、"on platforms seemingly bespoke for ...." の意味がはっきりする。
「lopsided race 向けに特別に作られたように見える platforms」というわけだけど、
ここでの platforms は websites というような意味だろうね。

もともと、もしも bespoke が自動詞だとすると、on platforms が宙に浮いてしまって
何となく気持ちが悪いと僕は感じていた。つまり、単に
lies in seven-league boots outpace a hobbled truth on platforms
とだけ書かれてしまうと、platforms という言葉に修飾語がまるでないということになり、
何となく気持ちが悪かったのだ。on platforms だと何となく漠然としていないだろうか?
on the Internet とか in cyberspace ならば納得できるが、on platforms
はぼんやりしているように僕には見える。

というわけで、seemingly bespoke for this lopsided space がその前の
platforms を後置修飾 (post-modify) していると考えれば、僕には
よくわかる。

さらに、as の解釈について疑問を感じる人が多いけど、僕はそれについては
単純に考えている。つまり、「嘘が真実よりも早く伝わる ★につれて★」とか
「〜なので」とかいうふうに解釈している。