【コラム】氾濫する「カタカナ語」 日本の株式市場は植民地か[12/08/29]
http://anago.2ch.net/test/read.cgi/bizplus/1346199112/l50
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120829/fnc12082908250000-n1.htm
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/120829/fnc12082908250000-n2.htm

「カタカナ語は控えて」。
読売新聞のWebサイトに数年前、こんな見出しの記事が載った。
宮崎県議会で当時の県知事が議会答弁でポテンシャル(潜在能力)、
モチベーション(動機付け)といったカタカナ語を乱発。これに不満を募らせた某議員が
県知事に冒頭の見出しの注文を付けたという趣旨の記事だった。

株式市場で今、「カタカタ語は控えて」などといったら笑われる。市場はカタカナ語で
溢(あふ)れ返る。セル・ホールド・バイ、トレーディング、センチメント…。
初歩の市場カタカナ語である。
アンダー・パフォーム、アウト・パフォーム、ポジティブ・サプライズ、リスクオン、
リスクオフ…。これらは中級語か。

業績モメント、ポジティブサイドのカタリスト、コンセンサス・レーティング、
フェアバリュー、テールリスク…。この段階になるともうお手上げだ。
PBR(株価純資産倍率)、ROE(株主資本利益率)、
DCF(ディスカウントキャッシュフロー)法といった難解な英文字略語の
市場カタカナ語も横行する。

日本の市場の主役が外国人投資家になって久しい。外国法人等の日本株の保有比率は
26.7%(2012年3月末、東証調べ。以下同)。国内事業法人の21.2%、
個人等の20.3%を上回る。売買高は約3分の2を外国人投資家で占める。
一時より数は減ったが、日本に拠点を構える外国証券は多い。所属アナリストらが
乱発するカタカナ語がいつの間にか共通語になった。日常会話にまで英語を使う風潮も強
まった。