ところで、「食べる」の古語は、タブ(食ぶ)とされている。
ブ音は動詞なので、食べること自体はタ音にあることになる。
そして、この「タブ(食ぶ)」は、「酒を食べる」のような用い方もされている。
酒は古代には半流動食の造りだったので、葉に盛ったりして、それを食べたということのようだ。

この食べることを表すのにこのタ音を用いることは、東アジアの語彙ではあまり見られない。
そこで、Y-D1系の種族であり、縄文語と同系とみられるチベット語を見てみることにしよう。

タブ(食ぶ)
チベット語 daa(ダア)=食べる(ヨーグルトを)

チベット語ではダアと濁音となっているが、その濁音を取ればタアが食べることを表していて、日本語のタブ(食ぶ)のタとほとんど同じだ。
タ音でもって食べることを表す語彙を持つのは、このチベット語と日本語だけである。
この両者のY遺伝子はD1で共通していて、同系種族であることが分かっている。
つまり、食べることを表すタ音は、Y-D1種族の共通語彙だったとすることが可能になってくるのだ。

そういうことだ。
わははははは。