>>527
縄文弥生からp音あった証拠とするのは、南西諸島のp音だけ。
その南西諸島のp音は、文献時代より遡らないとする説がある。
この説に従えば、p音がない縄文弥生はh音だったことになる。

つまり、一般口語としてh音は続いていたことになるし、文字発音と口語発音が併存していたとすることができる。
そうなれば、オホヒコのホの口語発音に漢字po音が当てられることはないので、鉄剣銘の富の字はホ音だったことが分かる。
その富の字の発音がホ音なのは、現代では唯一中国福州のビンドン語だけである。
このビンドン語の富(ホ)が過去も一貫してホ音であったならば、鉄剣銘の富の字はビンドン語を話す鍛冶職人集団の漢字発音が当てられたものと考えることができる。

従って、鉄剣銘の5世紀後半にh音があったことは、この鉄剣銘の富の字の発音がホ音であることによって証明されるのだ。
残る問題は、この現代のビンドン語の富の字の発音が過去も一貫してホ音だったことの証明だけである。
そして、このビンドン語を含むビンナン語では、p音f音がh音に、u音がo音に変換される音韻構造の傾向があることからして、ビンドン語の富の発音が一貫してホ音であったと推測することは可能だ。

まあ、そういうことだな。
鉄剣銘の富の発音は、ホ音なんだよ。