ネットを徘徊する怪物「差別的デマ」は、いま誰を餌食にしているのか

人間社会には「ふっと出現し、ふっと消えゆく」ブームがある。それと同じように
本稿は、2002年に出現したネット右翼が、「呪詛の対象」としてブームの変遷を振り返るものである。

 「在日特権」とは、読んで字のごとく、「特別永住者として日本に居住している在日コリアンが、国家から何らかの恩典を受けているに違いない」という妄想である

 この時期喧伝されたのは、「公務員就職への優遇や斡旋」「自治体からの冠婚葬祭費の補助」「そのほか税制面での優遇」など、広範に亘るものであった。

差別問題にリテラシーの無い、言い換えれば何の知識も免疫も無い首都圏のネット右翼は、この「同和利権」=「在日特権」のすり替えをそのまま信用し、根拠無き「在日特権」の妄想へと発展させた。


そして「朝鮮飲み」という、湯飲みの底に片手を当てて飲料を飲む仕草が「朝鮮半島由来の風習」として喧伝され、この仕草を行なった者はなんらか「朝鮮半島にルーツを持つ者」として、徹底的に糾弾されたのである

 無論、「朝鮮飲み」という風習は朝鮮半島にも存在しない。湯飲みの底に片手を当てて「ずずっ・・・」と飲み物をすするのは人類共通の普遍的な仕草であるが、ネット右翼は国会中継や予算委員会での民主党議員たちの所作に注目し
彼らを「帰化人」とか「朝鮮半島ルーツ」であるなどと決めつけ、呪詛の対象とした。今日では完全に否定されているネット右翼的陰謀論の典型であり、まったく病的な妄想である。

いくら追求しても証明する事の出来ないしばらくして雲散霧消した

しかし、そこで代わりに登場したのが「アイヌ特権」という新たなデマである。

現在ではすっかりネット右翼言説の主流となったのが、いわゆる「沖縄ヘイト」

先の沖縄県知事選挙に於て、玉城デニー氏が過去最大の得票で選出された
彼らにとっては都合の悪い事実は余り関係が無い。彼らの中では、「玉城氏は中国の手先であり、選挙戦には反日勢力が関与していた」との妄想を以て、厳正な民意であろうといくらでも黙殺できるからである。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20181129-00058643-gendaibiz-bus_all&;p=1
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