853: ドライブイン 3/9 2013/02/04 21:48:09 ID:LwJ4NBth0
>>850の続き

すると、3人組みのうちの1人が俺とBに気付いたらしくこちらにやってきた。
Bはもうなんか明らかに顔に出るほど嬉しそうなのだが、俺は凄く不安感を感じていた。
そして、その不安感は当然のように当った。
女の子は俺たちの前にくると開口一番こう言ってきた。
「あのー、変に思われるかもしれないんですが、ここって関東方面へ抜ける道でいいんですよね?」
「それと気のせいかもしれないんですいが…」と一瞬躊躇した後で
「このドライブイン…なんか変じゃないですか?」と言ってきた。

休憩所に入って以来ずっと妙な違和感を感じていた俺は、
自分もなんか変だと感じていた事を話して同じ席で少し事情を聞く事にした。
Bが小声で「お前結構やるじゃん」とかニヤニヤしながら言ってきたが、
状況が状況だけにちょっとムカついて無視することにした。
ぶっちゃけ言うと俺もちょっとわくわく感がなかったわけじゃないが、
それよりも違和感と不安感のほうが勝っていたからだ。
話を聞いてみると、どうやら彼女達も俺達と同じように車を走らせていると、
だんだんと道が整備されていない細い道になっていき、不安になってこのドライブインに一度車を停めて確認しようという事になったらしい。
そしてこの休憩所に入ったところ、なんかあちこちに違和感を感じて怖くなってきて、どうしようかと話していた
ときに、俺とBがタイミングよく入ってきたので声をかけたのだという。
ちなみに、Bはなんかもうまるで空気読まずに俺に任せてみたいなことを言っていたが、
後から聞くと内心かなり不安でその裏返しだったと言っていた。

そんな感じでお互い状況を説明し終わった頃、女の子の1人が
「それで、あそこのテレビの前にいる人なんだけど…」
と話を切り出した。
そう促されて俺もその人をあらためてみたとき、さっきの違和感の正体に気が付いた。
ちょっと遠くにいたのでパッと見は気付かなかったのだが、
テレビとテーブル、そしてその人のサイズの比率が明らかにおかしい、
少し遠くにいるにしてもその人は異様にでかすぎるのだ、
たぶん立ったらゆうに3〜4mはあるんじゃないかというくらいにでかい。
流石に空気を読んだBも「でかすぎるよな…なんだあれ…」と独り言のように言っている。