声遣ひに注意を払うことが役に立つのは、例えば、次のような対応関係に自然に気づくことになるからだ。

中国語: 他対谁都很热情
フランス語:Il est gentil avec tout le monde.
日本語:彼は誰に対しても「『や』さしい」。

これは、日本語としても使はれる「热/熱(ねつ)」という漢字の「概念」としての用法に囚われすぎると気づきにくなる対応関係だろう。
ところで、「熱(ねつ)」が漢語であることからも分かるとおり、この「熱(ねつ)」の「ね」の声も、朝鮮語として使はれる漢語の「열(yeol)」の"yeo"の声も、中国語の表現においてピンインでは"r"により表記される声遣ひに対応している。