>>65
多摩郡の府中に人見神社(人見稲荷神社)が鎮座していて、これが猪俣党人見氏の奉祭社であった可能性があり興味深い。
本来の人見氏の本拠地は深谷の人見だが、この人見氏の一族がなぜ本拠地から遥か南の多摩郡に飛び地を有していたのかは謎。
だが、その理由は多摩郡を本拠地とする、猪俣党の同族である横山党に実質婿入りしてきたということなのだと思う。
その証拠に、人見稲荷神社の祭神は、後世に合祀された稲荷神を除くと、一宮である小野神社の祭神と完全に一致するから。
付近には武将・人見四郎の墓がある。
この多摩の人見氏は、姓は人見(猪俣党)でも、実質は横山党の一員だったのだろう。
また、この人見神社の後方に浅間山と呼ばれる標高80Mほどの丘があって山頂には木花咲耶姫を祀る祠が鎮座しているのがこれまた大変興味深い。
人見神社とちょうど里宮と奥津宮のような関係になっているから。
全国の浅間神社系の総本宮である富士山本宮浅間大社の宮司家は富士氏だが、この富士氏の本姓は、猪俣党や横山党と同じ和邇氏である。