ちょっと調べたので纏めてみた

ハタゴ:旅籠(当て字?※1)/波太古(万葉仮名)/篼(元の漢字)

奈良時代…篼は馬の餌である秣を入れて旅に用いたため旅籠とも書く
平安時代…人の食料を入れたものも旅籠と呼ぶようになる
室町辞典…木賃宿(米持参+薪代で素泊まりできる宿)が流行る
鎌倉時代…木賃宿+馬と人の賄い飯=旅籠となる(表に秣の入った飼い葉桶が出ている)

「旅」=分解すると「方人 人人 ※2」となる
「篼」=日本の漢字辞典には無く由来の調べ付かず
「秣」=まぐさ(馬草・馬の餌になる草)のこと

※1:満州に「1グサ」という単位があり中国語訳で「1旗」、もしその読みが伝わっていたなら、馬草籠→秣籠→草籠→旗籠→旅籠と表記が揺れた経緯があるのでは?
※2:旗を持つ人に付いていく人々を表現しているので、旅に旗は付きもの→うっかりハタと訓じたのでは?

ちなみに面白かった隠語大辞典(皓星社)
>旅篭 はたご
>非人乞丐ノ徒ガ、平常山間又ハ野末ノ神社仏堂境内等ニ仮泊スル場所ヲ云フ。〔第五類 一般建物〕
>非人乞食の徒が、平常山間又は野末の神社仏堂境内等に仮泊する場所をいふ。〔犯罪語〕
>山門、神社、仏閣等に於て非人、乞食が集る所を云ふ。
>神社、仏閣等において乞食の集るところをいう。