中小企業の社長が死んで、息子が新社長になって、それまでなかった社史を作ろうとしたとする。
親父は福井出身だったが、跡継ぎなく死んだ遠い親戚をついで飛鳥に来て、3代目社長になった。
新社長にとって2代目以前の社長は会ったことすらないが、断片的な資料は残ってる。
それによると、2代目社長の就任は1/1/'15 Friday、初代社長は1/1/'11 Tuesdayとのこと。
なぜか2代目以前の資料はほとんどが英語で書かれていた。

3代目社長の就任は新社長が子供の頃であり平成18年、西暦2006年で間違いない。
素直に考えれば先代の社長の年号は平成だろう。しかしそうだとすると曜日が合わない。
それどころか、資料を見てると、90年だとか2年だとか55年だとかいろんな年数の日付がある。
これがすべて事実だとすると、先代の2人の社長はそれぞれ百年近い在任期間だったことになる。
試しに曜日を計算してみると、1915年1月1日が金曜日、1811年1月1日が火曜日だ。
そこで新社長、子供の頃に親父に言われた言葉を思い出した。
当時生きていた百歳近いひいおじいちゃんが、この会社の創業者のひ孫だったんだよと。

てことで、これをすなおにとらえて、西暦1811年1月1日創業の社史を作った。
どこにも嘘はない、残された資料をもとに矛盾なく考えるとこうならざるをえないものだ。
ただ、先代社長がありえない長命である点を除いて。

こういうのと同様なことが、記紀でもあったのではないかと思う。