>>9
 >>8で紹介した服部本は、中世〜近世の被差別民について研究した書物で、
 被差別民そのものの諸相を研究したPart1が全体の3分の2、秀吉や秀頼
 を研究したpart2といえる部分が残りを占める。

 で服部本の主張では、
  秀吉は、自ら選んで淀に男をあてがい、長男鶴松が生まれた。
  鶴松が死んだので、秀吉が名護屋城につめている間に、淀はみずから
  男を引き込み、秀頼を妊娠した。
  あとで築いた秀吉は、激怒して、手引きした侍女や従者たちを処刑した
  が、淀本人は許し、秀頼も実子として認知した。

  大阪冬・夏の陣で豊臣恩顧の大名たちが、ほぼひとつの例外もなくあっさり
  豊臣家の滅亡に加担したのは、秀頼が秀吉のタネではないことが周知だった
  ため。

 秀吉が、
  ・淀に男をあてがう。
  ・秀吉が、自分のタネではないと知っていながら秀頼を実子扱い
 などを行ったメンタリティーの実証が、本書Part2のキモ。

 要約・紹介する文章力はないが、なかなか説得力があったので、ぜひ自分で読んでもらいたい。