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「内行花文鏡 阿南市国高山古墳」
国高山古墳は、阿南市内原町成松字山下21に所在する徳島県南部を代表する中期古墳である。
1982年には徳島考古学研究グループの測量調査により、墳長51m、後円部径約20m、後円部高2.5m、前方部長31m、前方部幅25.5mを測る、2段築成の前方後円墳とされた。
国高山古墳の副葬品:内行花文鏡、長方板皮綴短甲、鉄鏃(鳥舌鏃)、鉄剣、鉄槍、石製鞘入刀子、滑石製勾玉、鋤先、鉄製釣針ほか。
また、国高山古墳で出土した石製鞘入り刀子は、本来は鉄製であった刀子を、滑石や碧玉などの石で模造したもので、埋葬前の殯(モガリ)の場面で使用された祭祀具である。
国高山古墳からは徳島県下唯一の出土例として、8点の石製刀子が出土しており、状態のよい資料6点を展示しますので、ぜひこの機会にご覧下さい。
寺山3号墳を含む寺山古墳群から破片が出土した中国鏡「内行花文鏡」の流入経路についても考察。
「内行花文鏡」は萩原墳丘墓からも出土しており、「阿波枢要地域からもたらされた可能性が高い」とし、県北部の勢力とのつながりが深かったとみている。

舶載画文帯神獣鏡(阿王塚古墳)(宮内庁所蔵の優品)
面径14.0cm、内区欠
銘文

吾乍明竟 幽凍三岡
周亥无示 天王日月
充之序首 天下安平
四方服兮 天王日月
士官大吉 子孫番昌
□□□□ 立至三公
其市命長 天王日月

鳴門市・板野郡(旧板野郡)には,きわめて重要な遺跡群があります.

萩原墳丘墓・・・前方後円墳のルーツ,2号墓で中国鏡の破片・中国の朱,1号墓で画文帯神獣鏡の副葬
阿王塚古墳・・・2面の画文帯神獣鏡の副葬(宮内庁所蔵の優品)
天河別古墳群,西山谷古墳群・・・国内最古級の古墳を含む古墳群
黒谷川郡頭遺跡・・・朱の精製,弥生後期〜終末期の県内最大級の規模の住居遺跡
鳴門市の大代古墳出土の甲冑  @阿波