>>886
大政奉還を聞いて裏読みしちゃった幕臣たちの話は「懐往事談」にあるよ

「これは将軍家の奇計に出て先年昭徳院殿(家茂)が条約勅許なきを憤りて辞表を
呈し御東帰と決心し玉のために朝廷を驚かして由てその勅許を得たまいたると
同一轍に出させたる御英断なるべし。この日本全国の大政が烏帽子衣狩衣の
公家ばらや薩長諸藩の陪臣書生どもに取扱ができるものか。見よ見よ
朝廷も諸藩もあぐみ果て再び幕府へ顧みて御委任あるに相違なし。
御家門御譜代は言うに及ばず外様の諸大名たりとも幕府の号令ならでは決して
遵奉せざるべし。これがすなわち雨降って地固まるの喩にて幕府のために
将来の地位を強ならしむるの機会なりと空頼みにせる輩あり」

コトバンクにも「慶喜は必ずしも政権の全面的放棄を考えていたのでは
なく,新政体のもとであらためて実権を掌握する構想を秘めていた」
とあるし根強く信じられてるよな

江戸時代は目上の意図を忖度するのが出世に必要なスキルなんだから
裏があるのは当たり前だし、幕府も公家も長州も悪いことと思ってない
平和時にはいいけど変革期は上から下へストレートに言葉が伝わらず自滅する