侍ヒマって、それ江戸・大坂の更に一部だけの話だね。
無役ってことは俸禄が十分でないってことで、
その分一家総出で副業してるし、田舎は田舎で半農してる。
主人だけは流石に、笠張ったり鍬持ったりはしないけど。

町民の大半は職人だが、こいつらは常雇用じゃないので、
その日の職にあぶれると、とたんに飯も食えない。
商家の奉公人も、基本衣食が保証されてるだけで、
賃金なんてほとんど無く、いつクビをいい渡されても仕方ない。
農家は子供ですら貴重な労働力で、遊ぶヒマなんかなし。

今で言うニートできる余裕があるのは、大店の子息くらいかな。
それも文化文政時代の江戸バブルの一時期だけ。

今と違って、水一杯飲む、移動するってことだけでも、
何でも恐ろしく時間がかかる。
基本昔ってのは、働かないと生きてはいけない世界なの。