「邸閣」は戦いに備えるという意味からは、上の『三国志』の例と同様「城塞」や「烽候」(ノロシと斥候)
あるいは「水城」などと同時期に構築されたという可能性もある。
そうであれば「邪馬壹国」の内外に「城塞」や「烽候」があったということにもなるが、
それがいわゆる「神籠石」遺跡として現在確認されているものという可能性もある。
 「神籠石」遺跡の中には、出土遺物として「卑弥呼」の時代に遡るものもあることが確認されているから、
これが「狗奴国」との戦いに備えたものであるという可能性が考えられ、至近に「邸閣」があったことを示唆するものである。

「邸閣」は東夷伝の十ヵ所において「軍用倉庫」の意で用いられている
纒向は戦闘能力を持たない集落と理解できるが王都ではないであろう。無防備すぎる。