高麗大学教授 金鉉球・鄭大均 「日本のイメージ」より抜粋

わが国の中・高等学校教科書を見ると、百済・高句麗・新羅三国が日本に文化を伝えた・教えたという話が出てきます。
しかし、その内容は日本の古代史書「日本書紀」を土台にしているもので、わが国の史書にはありません。
そもそも韓国に古代の文献はほとんど残っていないのです。

ところが、土台となった「日本書紀」には非常に不都合な記述がある。
古代日本が二百年余り朝鮮半島南部の伽耶(日本名任那)地域を支配したという部分です。

「任那日本府説」を主張すると、韓国の学界ではそれは感情的に信じることができないと主張しています。
感情が何より優先され、信じたくないと言うのです。
もはや学問ではありません。

こうした矛盾をはらんだ姿勢ゆえに、韓国の学界は世界から軽く見られているのではありませんか?と質問してみたことがあります。
そしたらL教授は黙り込んで答えず、横に居られたC教授が「自信がないんだよ」とおっしゃった。

「日本書紀」には日本が「任那日本府」という施設を置いて、朝鮮半島を支配しつつ、三国文化と交流していたことになっている。

しかし、韓国の中・高等学校では日本の支配を受けていたことはもちろん、中国の属国だったことも教えないまま、ただ根拠もなく高句麗・新羅・百済の三国が日本に文化を伝えたとだけを教えている。

そこで学生達は日本を客観的に理解できずに、根拠はないのに対日優越意識というものだけを大きくしてしまう結果をもたらせてしまった。
ですから外国に出かけたわが国の学生が本当の歴史に接して戸惑うのも無理はないし、認めたくなくてウソばかりついてしまうのです。