板野命婦」(いたののみょうぶ)

生年:生没年不詳。

奈良時代の女官。粟凡直国造若子とも。 外従五位下。 藤原房前の七男 楓麻呂を出産。

阿波国板野郡貢上の采女で,光明皇后の御所に仕え、写経事業のための経典貸借などの責任者として活躍し、造東大寺司との連絡係などを務めた。 

出家し、尼となった。  <参考文献>『正倉院文書』、「板野命婦」(『角田文衛著作集』5巻)

「板野命婦」も8世紀の奈良遷都に伴い、天皇家に付き従い、阿波国板野郡から奈良の都へ移住したとみられる。  @阿波