>>742
江戸時代の墓かどうか分からないじゃないか。
墓石なんて地震でぶっ倒れる。倒れなくても傘の部分は落ちて割れる。
いずれにせよ、傘の部分は何度も作り替えるものなんじゃないか。
安政の大地震もあったし関東大震災もあった。
明治や大正の時代に墓を直して、その時に職人が「こちら様の紋を彫り込んで
おきました」というようなことだよ。

だいたい墓石に紋を彫ろうというのは発想として間違っている。
墓石はストゥーパを真似たものだ。
ストゥーパとは塔。仏舎利はストゥーパの下に埋めたのだ。(だから法隆寺の五重塔
などの下には舎利が埋まっている)。
ストゥーパは宗教の世界のものであって、個人の家の印なんかつけるようなものではない。
例えば仏師に仏像を作らせたとして、俺のうちの仏像なんだから仏像に俺んちの家紋を
彫ろうなんて考えるか?
仏像というのは個人の所有物という概念を超えたものなのだ。
それと同じで、ストゥーパに家紋を付けようなんて誰も思わなかったのだ。
少なくとも江戸時代までは誰でもそういうことが分かっていたのだ。