「昭和の怪物七つの謎」を語り尽くす−特別対談・保阪正康×半藤一利
週刊現代(2018-09-01), 頁:144
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――ところで、謎を秘めた「昭和の怪物」と言えば、筆頭に挙がるのが瀬島龍三です。大本営作戦参謀として暗躍し、
2007年に95歳で死去するまで、「ソ連スパイ説」がついて回りました。

半藤 私は4〜5時間話を聞きました。瀬島は昭和19年('44年)12月、単独でモスクワに出張し、その報告がもとに
なって、鈴木貫太郎内閣はソ連を仲介とする和平に傾いたわけです。そうしたことを突っ込んで聞いた。
 すると、私が核心に触れるたびに、タバコを持つ手が震えるんですね。しまいにはカレーライスを食べながら、
スプーンを落としてしまった。
「秘密を墓場まで持っていくつもりですか」と聞いたら、「まあ、そんなものだな」と答えました。