特攻は直接的戦果(撃沈、空母等の戦線離脱、人的被害)だけでなく
間接的な効果が非常に大きい。

通常攻撃と違って、少数機の攻撃でも主力艦に被害を受けかねないから
米艦隊は常に航空直奄下で緊密な防御陣形を組むことを強要された。
それにより艦隊の柔軟な活動が阻害され
戦力を小分けにした波状攻撃のようなことが多様し難くなった。
特攻に対処するために日本の地上部隊や都市への攻撃が減少した。

その効果の大きさに比して、実は、損害は最小だった。
通常の航空攻撃でも攻撃隊の大半が帰還できない対艦攻撃において
損害は実質変わらないのに、戦果だけは増したのだから。
一定戦果を挙げるために必要な味方の損害という意味では、あらゆる戦術の中でも最小。
しかし最小というのは計算の上だけで、死んだ人にとっては自分の命が全て。
特攻の人たちは自分の命を投げ出して、何十倍もの仲間や市民を助けた。