いちばんの問題は航空特攻がフィリピン戦のころにはすでに戦果がまったく挙がらなくなって
いたという事実を大本営が認識できなかったこと、あるいは十分な情報がありながら判断を
先送りしたことだろう。現実には戦果が挙がらなくなっていた、しかしその情報を正しく把握
できていなかったとしたら、これは軍事組織として致命的な状況にあったといえ、どうすれば
よかったのかという具体的な改善案もいくつか挙げられることになる。