【諭吉殿が草葉の陰で】の2

1898年、諭吉氏は娼婦の「外出・出稼ぎ」を奨励した。
フェミニストでない当方は、これを支持します。
一身独立≠オた娼婦が、人権にもとづき自らの肉体を本人の意志で
売って外貨を稼ぐかぎり、非難される筋合いのものではない。

が、明治のカラユキさんでは本人の意志によらない人身売買が頻発。
内外から非難をあびて日本の体面を傷つけた。
(※要は日本軍慰安婦と一緒)
奴隷の輸出など文明国として論外だから当然です。
諭吉殿がその子息を守った、1872年奴隷裁判の大江卓裁判長の成果を
踏みにじる行為といえます。
(※1900年、司法が娼婦の場合は契約内容に関わらず、廃業の自由が
最優先されると裁定したのは、カラユキさん抑制の事情もあったろう)

すでに21世紀。河野談話から25年もたって、いまだ奴隷か否かの分水嶺で
ある「本人の意思」の意味を国民に説明しようとしない日本とあっては、
諭吉氏が外貨欲しさに人身売買された娼婦の輸出を奨励していたと
受取られかねないのではないでしょうか。