満洲よりむしろ、内蒙古からソ連軍が撤退した事の方が、
忠実な衛星国のモンゴルよりも、敵国ともなりうる
中華民国の利害を優先した点で、よほど注目に値する。
なおかつ満洲のように、国際機関が中国の領土主権につき
承認するなど、国際社会の注目を集めた訳でもないのに、
広大な大地をみすみす明け渡したのだから、中国人は
ソ連に感謝の念を抱くべきだろう。
大日本帝国もせめてソ連なみに、中国の立場を尊重していたら、
日中関係も日米関係も破綻せずに、帝国の名も実も
存続していただろうに、まことに残念だ。