共産主義では、知識人や芸術家は「人民に奉仕する」ことを要求されてきた。
そして、その知識人と労働者階級とを共通な努力に集結させ、
結合する任務を帯びるものが、前衛党たる革命政党である、とされた。

しかし、問題はその目標がいかにしてかなえられるかにつき、その回答が党指導者の手に留保されてきたのがスターリン主義の特徴であったことである。
そこでは、労働者階級であることを本質的要素とする民主集中制と知識人の批判性や探究性とが相矛盾する状況をしばしば惹起した。

ところが、それに対する回答のようなものが、昨夜の「国会前抗議行動」に自主的に参加した多くの労働者・人民の姿に存したように感じられた。
その自主性こそが、逆に党指導者同志の孤立化・硬直化を防ぎ、労働者人民から遊離する危険性を少なくする方法ではないかと感じた。