>>896
イエアオウが「普通に」出せるようになったところで母音を整える。母音は結構人によって出し方が違う。母音の響きが
あまりにも違うと、例えばイはすごく鋭いのにオは暗くてこもった音だったりすると歌ったときに響きが安定しない。
なんでも安定させられないと下手に聞こえるし、ミックスになったときに母音によっても出し方のバランスが変わるため、
イエアオウの響きを合わせていく。

イだけでも英語で言えばeatのイとitのイでは前者の方が高い倍音が多い。日本語のイはほぼ前者だけども、あまりにもキツイ
場合はitに寄せる必要があるかもしれない。イは高い倍音が一番多い母音なので、この響きを保ったまま暗い母音に移るように
するとこもりにくい。単音ロングトーンでイからエ、エからアへと滑らかにゆっくりイとエの中間の音や、エとアの中間の音を
通過しながら、イエアオウと変えていく。

80bpm程度でそれぞれの母音を2分音符くらいずつ、イエアオウと一息で。これもvowel allignment でググればいろんな
メニューのバリエーションが出てくる。

このとき前の段階での息の出し方を維持して、音量音程ともに安定させる。これも録音して確認する。自信がなければボイトレへ。
ボイトレは効果ないとかいう人もいるけど、どんな楽器でも半年やそこらで上手くなるようなものはないし、単音がブレてるか、
響きがキモくないか程度のことはよっぽど酷いトレーナーじゃないかぎり誰でもわかる。でも自分で録音して客観的に聞くのは
なかなか難しい。

ここまででやっと息と単音ロングトーンがカバーできて、最初の3ヶ月分くらい。息の練習をしてロングトーンやって録音して確認して
とこなしていくと一日2−30分程度か。これから先にアルペジオやスケール練習が入ってきて、その先ミックス用のブレイクの
処理の仕方の練習なんかが入ると1時間くらいになるわけだけど、とりあえずこれくらいの基礎の基礎をやってれば、息を押しすぎて
支えられてないとか、口の奥を開けすぎて響きが狂っているとか言われれば何をするべきかわかるはず。

逆に叫んでるだけの奇声とか声聞くだけで顔がキモいとか罵倒されても治しようないと思うけどね。じゃあなぜ奇声に聞こえるのか、
なぜキモく聞こえるのか、治すにはどうしたらいいか説明できないと。